小説むすび | 死の舞踏

死の舞踏

死の舞踏

なぜ目覚めたのか、わたしには分からない。蒸し暑い夜だった。やがて目の前の衣装箪笥の扉が開き、中身のない夜会服が滑り出てきた。それは宙を漂い、窓を抜けて外へー。哀しくも恐ろしい表題作をはじめ、〈ゴーメンガースト三部作〉外伝とも言うべき「闇の中の少年」など、想像力の極北をきわめたピークがおくる怪奇と幻想のアラベスク全5編。

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