塔の上で愛を聴かせて
舞踏会で出逢った令嬢エディに、公爵ガウアンはひと目で恋に落ちた。彼から一途な想いを告げられたエディは、その情熱に心を奪われ結婚する。はじめて迎えた二人きりの夜、夢にまでみた幸福にひたるガウアン。かたやエディは、本心を打ち明けられぬまま、彼を悲しませたくない一心で夜を重ねていく…。ある時、そんな彼女の“思いやり”を知ったガウアン。エディを運命の女性だと信じていた彼は、想像もしなかった展開に失望し、悲しみに暮れたエディはひとり、はなれの塔に閉じこもって幾日もチェロを弾き続けたー。しかしやがてガウアンは、胸に宿ったエディへの愛に気づく。失いたくない運命を知った今、塔の上の彼女へと、再びあふれる情熱を伝えるためにガウアンは!?『塔の上のラプンツェル』をモチーフに描く、愛し愛される歓びの物語。おとぎ話シリーズ第4弾!