小説むすび | 遥かなる夢をともに

遥かなる夢をともに

遥かなる夢をともに

巨額の遺産を相続したジェーンは、派手な装いと傍若無人な態度で社交界の噂の的になっている。彼女がそんな振る舞いをするのには、実は理由があった。病気の妹が成人するまではそばにいて、怪しげな治療を強要する後見人の叔父から守らなくてはという使命感から、結婚して家を離れることにならぬよう、わざと求婚者を遠ざけているのだ。ところがある晩餐会で、政治家を目指すオリヴァーと出逢ったジェーンは本当の自分を彼に見抜かれてしまう。クレアモント公爵の庶子である彼は、自らのつらい過去とジェーンを重ね合わせて気づいたのだ。孤独に押しつぶされそうだったジェーンは彼の存在によって救われていく。オリヴァーもまた、優しく見守るうちに彼女の素顔の魅力に心を奪われていった。そんな中、オリヴァーに悪意ある取引を持ちかける人物が現れて…。

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