小説むすび | 失われた愛を求めて

失われた愛を求めて

失われた愛を求めて

幸せな頃の夢を見させてーー
神様、もう一度だけ。

「覚えていないの? わたしたちはもう結婚しているわ!」
そのうえ今は別居中で、離婚手続きが進んでいるのよ……。
シャーリーはその言葉をのみこみ、負傷した夫を前に途方に暮れた。
マッテオには幸せの絶頂だった結婚式前日までの記憶しか残っていない。
事故で頭を強打し、部分的に記憶を失っている今の彼に、
さらなる衝撃とストレスを与えるのは厳禁だ。
仕事中毒のマッテオは医師に2週間の静養を言い渡され、
シャーリーは彼とともに新婚旅行で行くはずだったアマルフィを訪れた。
ただちに事実を告げて立ち去るべきだという理性の声には、
つゆほども気がつかないふりをして。

せめて、彼の記憶が戻るまでの間だけ……。背徳感を押し殺しながら、前回は途中で終わった新婚旅行の続きを魅惑的な夫マッテオとともに楽しむシャーリー。でも、幸せな結末をどれほど切望しても、運命はやはり残酷で……。うち捨てられた花嫁の、切ない片恋物語。

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