小説むすび | 結婚という名の檻の中で

結婚という名の檻の中で

結婚という名の檻の中で

なんとしても父が遺してくれた屋敷だけは守りたいー日々の生活にも困窮しているダイアナの望みはそれだけだった。そんな彼女の前に現れたのがニコス・トラモンティス、若くして巨万の富を築いた億万長者だ。彼は野心を隠しもせず、社交界へ足を踏み入れるのに彼女の家柄が必要だと言い放ち、大金と引き替えに2年間の契約結婚を申し出た。両親から愛は危険なものだと学んでいたダイアナは、愛するリスクもなく純潔も守れるならと、承諾してしまう。“ベッドで楽しみ、飽きたら捨てる”という彼の邪心も知らずに。

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