小説むすび | スペイン貴族と日陰の娘

スペイン貴族と日陰の娘

スペイン貴族と日陰の娘

わたしは妹にすぎないのだと、
何度自分に言い聞かせてもーー

「わたしはミスター・デ・ラ・ベガの妹なの!」
バルセロナの巨大なビルから追い出されそうになり、
意を決したジュリアナは叫んだ。
彼と話をするまでは帰れない。ザビエル・デ・ラ・ベガーー
巨大多国籍企業の総帥にして、無慈悲と名高いスペイン富豪と。
大好きだった亡き継母が生き別れた息子に書いた手紙を、
今まで会う機会もなかった義兄に手渡すまでは絶対に帰れない。
面会が許可されて目が覚めるほど美しい男性と向き合った瞬間、
ジュリアナの脈が跳ね上がり、胸は痛いほどに高鳴りだした。

ジュリアナを金目当てのにせ縁者と一蹴したザビエルでしたが、事実が確認できるや、彼女を監視するため海辺のヴィラに招待します。やがて強烈に惹かれ合い、期限つきの愛人関係が始まりますが……。『億万長者に買われた天使』関連作。切ない愛をご堪能ください!

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP