小説むすび | 追憶のシンデレラ

追憶のシンデレラ

追憶のシンデレラ

「二度と君を離さない。モリー、君は僕のものだ」事故で記憶をなくしたモリーは見知らぬ婚約者ピエトロにかいがいしく世話を焼かれ、壊れ物のように大切にされていた。お腹のなかでは彼の子がすくすくと育っている。モリーは漠然と広がる不安にさいなまれながらも、豪華な婚約指輪を身につけ、夜ごと無上の喜びに浸っていた。だが、夢のように幸せな日々はある日突然終わりを告げた。モリーは思い出したのだー彼とはただの愛人関係だったことを。妊娠を告げたときの、あまりにも残酷な彼の仕打ちを。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP