花嫁は清らかなベッドに
幼くして両親を失い、厳格な祖父のもとで育ったエマは、不動産王クリストに一目惚れし、結婚することになった。祖父亡きあと、彼だけが頼りだった。だが披露宴の途中で、エマは花婿と親友の会話をもれ聞いてしまった。クリストが興味があるのは従姉のほうで、私にはー地味で平凡な私には、愛情を抱いてはいないと。ショックのあまり逃げ出した彼女を、クリストは追ってきた。そして離婚を主張するエマに、氷の瞳で結婚の継続を迫った。今や君は無一文なのだから、と言って。初夜に花嫁に拒絶され、形だけの白い結婚に甘んじざるをえないプレイボーイのヒーローだったが、一度自分とベッドをともにしさえすれば、妻は離婚の意思を翻すはずだと算段して…。彼がそうまでしてヒロインを手に入れたいのはなぜなのか?