日陰の乙女の身代わり婚
クレシダは12歳のとき、母の衣装部屋の奥に、手紙と写真入りの小箱を見つけ、王の実の娘ではないと知った。以来、華やかな姉たちの陰で勉学に励み、ひっそり生きてきた。そんなある日、留学中のクレシダに縁談が舞い込む。ずっと自分を無視していた王の頼みにクレシダは喜んだが、相手のシーク・ハリルは、経済援助を盾に結婚を迫る冷血漢だ。宿命を受け入れた彼女にしかし、想定外の出会いが訪れる。帰国前夜に知り合った、物憂げな黒い瞳のセクシーな男性ーひと目で心奪われた彼こそ、誰あろうハリルだった!