小説むすび | 白薔薇と金の瞳の幼な子

白薔薇と金の瞳の幼な子

白薔薇と金の瞳の幼な子

束の間の恋人と過ごした熱い二夜が、
哀れな人形に命を吹きこんだ。

両親を亡くしたマチルダは育ての親のおじ夫婦を助けるため、
年の離れた裕福な男性との形だけの白い結婚を受け入れた。
婚約の前に旅へ出た彼女は、金色に輝く瞳のエンツォと出会って
初めて恋に落ち、熱い2日間を過ごす。だが翌朝には彼の寝顔に
そっと別れを告げ、泣く泣く姿を消すしかなかった。
4年後、マチルダはパーティ会場に現れた大富豪をひと目見て、
愕然とする。エンツォ! こんな形で彼に再会するなんて……。
マチルダの傍らでは幼い息子が無心に笑い声をあげていた──
エンツォとまったく同じ金色の瞳を輝かせて。

日本デビューを果たした期待の新作家ジャッキー・アシェンデン。感情を揺さぶる描写を大切にしつつ、キャラクターの立った登場人物や現代的な会話も挟みこむバランス感覚はさすが。本作では不動の人気のテーマ“シークレットベビー”に挑戦しています。

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