小説むすび | 十日かぎりの初恋

十日かぎりの初恋

十日かぎりの初恋

10日で終わったシチリアの恋が、
彼女に授けた秘密の宝物──

妹の結婚式のためにシチリアを訪れたオーラは、
新郎の付添人にでくわした瞬間、凍りついた。
やっぱり、彼だわ……息子の父親のトニオに間違いない。
4年前、オーラは旅先で彼と出会って恋に落ち、純潔を捧げた。
だがトニオに婚約者がいると知って、泣く泣く身を引いたのだ。
その後すぐ妊娠に気づいたが、不運にも事故で怪我をし、
今の今までトニオの美しい顔以外、すべての記憶を失っていた。
動揺するオーラと傍らの幼子を見るや、彼の目が怒りに燃えた。
「僕の子なんだな? 性悪女め、4年も僕を欺いていたとは!」

愛らしいヒロインと、傲慢なのに魅力的なヒーローを描いて人気のミシェル・スマート。今作では、貧しいながらも妹と肩を寄せ合い、懸命に生きてきたヒロインの儚い初恋が、予想だにしない展開をみせて……。“シークレットベビー”がテーマの感動作です!

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