小説むすび | 愛を禁じる結婚同盟

愛を禁じる結婚同盟

愛を禁じる結婚同盟

愛も情熱も互いに禁じて、
二人は、偽りの誓いを交わすーー。

ベッツィは1歳を過ぎたばかりの息子を抱き、ため息をついた。
大雨で仕事に行けないばかりか、浸水した家を直すお金もない。
こんなとき脳裏をよぎるのは、カルロスのことーー
家政婦をしていた屋敷に宿泊した、ハンサムな大富豪だ。
あの夜、彼に求められて純潔を捧げ、息子を身ごもったが、
すでにスペインに帰国していた彼に知らせるすべはなかった。
ああ、せめてもう一度、情熱的で優しかった彼に会えたら……。
そこへ、信じられないことに、カルロスその人が現れた。
怒りの形相で、“隠し子発覚!”と見出しの躍る新聞を抱えて。

なぜか新聞で息子の存在を知ったカルロスは、ベッツィが金銭目的で売り込んだと疑いますが、無実と知るや、子どものために“結婚同盟”を結ぶことを提案してーー。印象的なラテンヒーローが人気のシャンテル・ショーが贈る、シークレットベビー・ロマンスです。

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