小説むすび | 午前零時の花嫁

午前零時の花嫁

午前零時の花嫁

フィービは病を抱えた母の治療費を工面しなくてはならず、イタリア人大富豪マッテオのひどく傲慢な口調に反感を覚えつつも、彼が所有する由緒ある豪邸2軒の改装を引き受けた。場所は、ここニューヨークとローマ。航空機事故で婚約者を亡くして以来、飛行機に乗れずにいたが、マッテオの支えでどうにかローマに降り立つことができた。彼の意外な優しさに、フィービの胸にえもいわれぬ感情が芽生えた。いつかまた人を愛せる時がくるのかと思っていたけれど、これは…。だが期待もむなしく、その後、マッテオは連絡を断つのだったー飛行機に恐怖を感じる彼女を、異国に独り残したまま。

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