小説むすび | 伯爵と古城の乙女

伯爵と古城の乙女

伯爵と古城の乙女

愛を忘れた伯爵との恋は、
幻で終わる切ない運命……。

マディは10カ月前からイタリアの湖畔に立つ古城で働いている。
あるとき、湖を半裸で泳ぐ男性にでくわした。
たくましい体に思わず目が釘づけになっていると、
それに気づいた相手から猛獣のごとく鋭い視線を向けられ、
まるで何もかも見透かされているような気持ちになった。
恥ずかしさでいっぱいの彼女にさらに追い打ちをかけるように、
湖から上がってきた彼は、「眺めを楽しんだか?」ときいてきた。
いたたまれなくなって城へ戻ったマディを、予期せぬ不運が襲うーー
めったに帰館しない城主のファルコーネ伯爵として紹介されたのが、
あろうことか、湖で泳いでいたあの尊大な男性だったのだ!

一瞬にしてマディの心を奪った魅惑の城主は、5年前に妻を失った憂愁の伯爵でした。そんな彼にうるさく再婚を勧める姉をはぐらかすため、彼はマディに1週間だけ恋人役を演じろと言ってきます。けれど同時に、本物の愛に発展する可能性はないと釘を刺され……。

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