まぼろしのローマ
たとえ夢でも、まぼろしでも、
あの日の愛を取り戻せるなら……。
これまで、グレーシーは独りで子育てと仕事に励んできた。
19歳のときに一人旅したローマで運命的な出会いをはたし、
息子を授かったことは今も決して後悔していない。
子供の父親のマリクが滞在していた豪華ホテルのスイートで、
住む世界の違いに驚きながらも、初めての経験に我を忘れたのだった。
ところが直後に、彼の祖父だという老人が部屋に押し入ってきて、
みずからを一国の君主と名乗り、マリクは後継者だと告げた。
グレーシーは蔑まれ、傷つけられたすえ……はかない恋は、終わった。
だが10年後、あの日のままのマリクが、ふたたび目の前に現れるーー
彼女の唯一の宝物である息子を、自分の跡継ぎに据えるために。
大スター作家レベッカ・ウインターズの描く物語をはじめ、心癒される感動作の多いハーレクイン・イマージュから、ケイト・ヒューイットによる涙誘われるシンデレラ・ストーリーをお届けします。愛息とともに懸命に生きる未婚の母グレーシーの幸せのゆくえは?
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グレーシーは19歳のときに一人旅をしたローマで美男マリクと出逢い、彼の滞在する豪華ホテルのスイートでめくるめく初めての夜を過ごした。ところが直後、彼の祖父が部屋に押し入ってきて、みずからを一国の君主と名乗ると、マリクは後継者だと告げた。そのうえグレーシーは低俗な娼婦と蔑まれ、傷つけられ、恋は儚く散ったのだった。彼女のお腹に小さな命を宿して。あれから10年、グレーシーは独りで子育てと仕事に励んできた。貧しいながらも幸せで、息子を授かったことは決して後悔していない。なのに今、なぜあの日のままの美しいマリクが目の前に現れたの?彼女の唯一の宝物である息子が、彼の跡継ぎにされようとしていた…。 2023/05/12 発売