小説むすび | 貴公子と秘密の花園で

貴公子と秘密の花園で

貴公子と秘密の花園で

エミリアは両親の離婚後、父が再婚した継母や義姉との生活になじめず、16歳で家を出て独りで生きてきた。ある日、親友と立ちあげた会社に地中海を望む、さる公国の大舞踏会の仕事が舞い込んだ。さっそくエミリアは現地へ飛び、宮殿の屋根裏に滞在しながら、地下室のオフィスで3週間後に迫る舞踏会の準備をすることになった。あるとき中庭に足を踏み入れ、偶然出会ったランという名の美しい男性と意気投合した彼女は、久しぶりに胸のときめきを感じて舞い上がった。だがほどなく、ランの正体が、若き君主ローランだったことがわかる。ああ、なんてこと!彼が大公なら、年内に婚約すると言われているーそのお相手の最有力候補は、エミリアの疎遠の義姉、ベラだった。

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