もう一人の花嫁
2歳で母と死別し、養父母に引き取られたエロイーズ。今はウエディングドレスのデザイナーとして活躍しているが、恋愛には臆病で、みずからの結婚はまだまだ遠そうだった。ある日、顧客の一人に、根拠のない悪口を広められてしまう。結婚という夢をばかにした女性がウエディングドレスを作っている、と。顧客離れに悩む彼女に、ボストンの億万長者ジョシュが手をさしのべた。ジョシュは最近知り合ったばかりだけれど、頼りになる魅力的な男性だ。週末に出席予定の結婚式に彼を婚約者として同伴すれば、汚名返上できるはずだという彼の提案に、エロイーズの胸は高鳴った。彼がまさか、彼女の生き別れた姉妹のために近づいてきたとも知らず。