小説むすび | 妻という名のナニー

妻という名のナニー

妻という名のナニー

グレースは大企業のCFOブレイクの屋敷で赤ん坊の世話をしている。実はその赤ん坊は、従姉の忘れ形見。ブレイクと従姉は短い間恋人同士だった。わけあってグレースは親族と名乗れずにナニーをつとめていたが、二人の関係を彼に知られてしまい、嘘をついていたことを問い質される。けれど、言えなかった。言えば彼を危険に晒すことになるから。グレースは悩んだ末、赤ん坊を慈しんで育ててほしいとだけ言い残し、悲しみに張り裂けそうな胸の内を隠して屋敷を去った。2週間後、彼女の家にブレイクが現れた。まさか赤ちゃんの身に…?「今日は君に提案があって来た」続く彼の言葉にグレースは絶句した。私をナニーではなく“妻”として屋敷に迎えたいですって?

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