小説むすび | 天使の声が聞こえる

天使の声が聞こえる

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集中治療室で働く看護師のエリーズは、事故で重傷を負ったデーモンを担当することになった。有名な大企業を牛耳る社長だというが、今はその端整な顔も腫れ、全身を管につながれて、昏睡状態だ。見舞いの家族も来ない彼に寄り添い、耳元で懸命に声をかけるうち、エリーズの心にはいつしか、特別な感情が芽生え始めていた。だめよ、私情を挟んだりしちゃ。そう自分を戒めた矢先、ついにデーモンが意識を取り戻すー視力が失われた状態で。やがて、看護師が同伴するという条件で退院を許された彼は、ためらうエリーズを連れて、湖畔の別荘へ向かい…。

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