小説むすび | 一夜のあやまち

一夜のあやまち

一夜のあやまち

リアーンは、4歳になる息子ジョナサンをひとりで育ててきた。公営アパートに住み、パートタイムの事務の仕事をしながら。今、リアーンは固い決意を胸に息子を連れてレブドン荘園をめざす。荘園を相続した著名な実業家ブリン・ソーンリイに会うためだ。観光客にまざって屋敷を見学している途中、こっそり“プライベート”と標示されたドアを抜けて奥に進む。5年ぶりに会ったブリンはリアーンのことを覚えておらず、「どこで会ったかな?」といぶかしそうな表情を浮かべた。「5年前、マンチェスターのパーティーで。あの夜私、妊娠して」自分の息子の存在を知って、ブリンは驚愕の表情を浮かべた。

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