小説むすび | エーゲ海にとらわれて

エーゲ海にとらわれて

エーゲ海にとらわれて

両親が事故死し、ゾーイはまだ赤ん坊の弟とともに遺された。だが悲しみに暮れる間もなく、驚くべき事実が明らかになる。ゾーイは、さるギリシアの大富豪の正統な孫だったのだ。突如として見ず知らずの老富豪の遺産相続人となった彼女は、一躍、時の人となり、自宅は大勢のマスコミに囲まれた。そんなときゾーイを訪ねてきたハンサムなギリシア人実業家アントン・パリスは、ゾーイの祖父の後継者とされる人物だという。まさか弟を奪いに来たの…?ゾーイが問いを口にするより早く、アントンはマスコミの前で彼女に熱く口づけると、弟もろとも、さらうように自家用ジェットで飛び立った。

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