愛しすぎた罰
10年前、レイチェルは恋人スティーヴンの前から姿を消した。
当時の二人は、バレリーナの卵と野心に燃える若き事業家で、
スティーヴンは千載一遇のチャンスを掴もうとしているところだった。
身ごもっていると気づいたのは、そのときだ。
愛する人が夢に邁進できるよう、彼女はそっと身を引いたのだった。
若気の至りと言うには大きすぎる過ちだったと知ったのは、
10年後、レイチェル親子とスティーヴンの偶然の再会のあと……。
あれからずっと彼女を捜し続けていたというスティーヴンは、
裏切られた苦しみのあまり、冷徹な億万長者へと変わっていた。
自分と同じ青い瞳の男の子を見て、彼の目に新たな怒りの炎が上がる。
「あなたのために身を引いた」「君のためにがむしゃらに働いた」自分のしたことは相手を想ってこそだったのに、とすれ違う二人の苦しみと愛の深さが、読む者の心を打つ感動ロマンスです。