小説むすび | スター作家傑作選〜愛はベールの向こうに〜

スター作家傑作選〜愛はベールの向こうに〜

スター作家傑作選〜愛はベールの向こうに〜

病院のベッドで目覚めたとき、わたしは記憶を失っていた。傍らの男性ラウールは、わたしが彼の妻シェリーで、二児の母だと言うが、何も思い出せない。どうやらわたしは自動車事故で九死に一生を得たらしい。退院後、夫とともにパリ郊外の自宅で暮らし始めた。日ごと深まっていく夫への愛情。けれど、いまだ戻らぬ記憶の片隅に奇妙な確信が芽生えたのだー“わたしはシェリーではない”と。(『わたしの中の他人』)。恋人が企む悪事の計画をもれ聞いたホリーは、逃げだしたところを捕まり、無理やり飛行機に乗せられてしまった!ああ、もうおしまいだわ…。死を覚悟したが、運よくパラシュートで脱出に成功した。地上に降り、やっとのことで一軒のキャビンに辿り着くと、そこにはセクシーな男性の姿が。銃口を向けられて名を名乗れと命令され、息をのんだ。何も思い出せないーいったい、私は誰?(『炎のメモリー』)

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP