小説むすび | さらわれた手違いの花嫁

さらわれた手違いの花嫁

さらわれた手違いの花嫁

夫の生還、よみがえる片想い。
妻は愛と嫉妬に懊悩する……。

ローラはある夜、婚約者と馬車で移動中に何者かにさらわれた。
洗練された身のこなしに、魅惑的な瞳を持つその男が
顔を覆い隠していたハンカチを外した瞬間、ローラは目を疑ったーー
2年前に海で死んだはずの夫、ルーカス! 最愛の夫が生きていた!
「きみの婚約も今日までだ。きみはぼくと結婚しているんだぞ」
ルーカスをいまだ愛するローラの心はしかし、複雑に揺れた。
そもそも二人の結婚は、ルーカスの手違いによるものだったから。
そう、私は手違いの花嫁……愛されぬ花嫁だった。
ローラのそんな切ない思いを裏づけるかのように、
ルーカスはかつて彼が結婚を望んだ別の女性を屋敷で匿うと言いだし……。

追いはぎに襲われたとき、ローラは何を奪われてもネックレスだけは渡せないと頑張ります。それは、亡き夫ルーカスから贈られた大切な形見だったから。ところがその“追いはぎ”がまさかルーカス本人だったとは! リージェンシーの名手H・ディクソンの名作!

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