スペイン富豪の花嫁の家出
“ふさわしからぬ”花嫁に、
心の内を見せない大富豪……。
ウェイトレスや家政婦をして糊口を凌いできた元孤児のミアは、
スペイン富豪サントスと出逢って半月で結婚し、幸せの絶頂を味わった。
豪華な邸宅や使用人のいる暮らしが始まってほどなく妊娠したが、
流産したのを境に、夫婦の関係がぎくしゃくしだした。
エレガントな義母もよそよそしく、見下すような冷たい態度を崩さず、
自分はよそ者だという疎外感に苛まれたミアは、
子を失った悲しみについて夫と話し合うこともないまま家を出たのだった。
今、お金が底をつきかけ、イビサ島のバーで接客係をさせられそうに
なっていた彼女の耳に、いやらしい男性客を一喝する声が響いた。
「ミ・エスポサーー僕の妻だ!」見ると、鬼の形相のサントスがいた!
登場人物の心の機微を巧みに描いた感動作で人気の作家ケイト・ヒューイット! 結婚したての有頂天な頃、その後の冷ややかな沈黙の時を経て、夫婦の間にできた埋められない溝と深い失望と悲しみ。どれほどの愛ならば、二人を再び結びつけられるのかーー?