完璧な公爵は嫉妬と愛をもてあます
エレノアは14歳のとき、父の遺言で指名された後見人である、ケンダル公爵ヒューに引き取られ、公爵邸で暮らしてきた。年上の彼に密かな恋心を抱き、いつしか憧れは愛へと変わっていった。それなのに今、ヒューはエレノアを早く“片づける”と口にして、社交界デビューさせるという。結婚させて厄介払いしたいのだろう。「私はおまえに手を出すほど恥知らずではない。おまえの純潔を守るのが、わが務めだ」彼にそう告げられ、エレノアはとっさに挑発的に反論した。すると、ヒューは彼女を机に押し倒して唇を奪い、冷徹に言い放った!「まるで食指が動かず、始める気にもならない」