小説むすび | もてあそばれた純情

もてあそばれた純情

もてあそばれた純情

母亡きあと、サリーは横暴な父との暮らしに耐えてきた。異様に厳重な警備に囲まれた黄金の鳥篭のような生活の中で、唯一の心の支えは、彼女の身辺を守る元FBIのポールだった。いつしかサリーはたくましい年上の彼に惹かれ、熱い想いをぶつけた。だが、ポールは彼女に甘いキスを浴びせておきながら、さよならも告げずに、ある日忽然と姿を消してしまった。ショックと悲しみに沈むサリーに追いうちをかけるように、彼には妻子がいると父から聞かされ、彼女は打ちのめされた。それからずっと、サリーの心は死んだままだったー3年後、あの日と変わらぬ魅力的な彼の姿をふたたび目にするまで。

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