復讐は恋の始まり
「よくものこのこと来られたものね。まったく気が知れないわ」リジーは、クラブの片隅で客がささやき合う声を聞いていた。恋人コナーがリジーのせいで死んだという噂を流されて以来、親友からも家族からも見放され、彼女は失意のどん底にあった。そんなリジーをVIP席から熱く見つめる男性がいた。ギリシアの大物実業家、セバステン・コンタクシスだ。乞われるままにダンスを踊り、唇を甘く貪られて、孤独に耐えかねていたリジーは、彼の屋敷への誘いを受けた。そして、生まれて初めて男性とベッドをともにする悦びを知る。セバステンが、コナーの兄だとも知らずに。