夜は別の顔
図書館司書のアメリアは夜間にウエイトレスの仕事を始めた。めがねを外し、きわどい服を着るのは本意ではないが、退屈な人生を変えるためにどうしても車を買う資金が必要だった。厳しく育てられた彼女が夜の副業を持っていることが知れたら、同居する大伯母はおろか、町中が上を下への大騒ぎになるだろう。ある晩、予想もしなかった客が来店する。アメリアが長年片想いをしているタイラー・サヴィジだ。町の住人に見られた衝撃も相当だが、彼の注文にはさらに驚いた。彼はこの美しいウエイトレスがお堅い司書とは気づかずに、陶酔のまなざしで、「俺が欲しいのはきみだよ」と言ったのだ。