小説むすび | 翼をもがれて

翼をもがれて

翼をもがれて

リネットの父は、美しい娘を洗練された淑女にするために、没落貴族の娘を教育係としてあてがい、厳しくしつけさせた。たしかにマナーやセンスは身についたけれど、こんな生活は苦痛…本来は読書好きでおとなしいリネットの心は沈んでいた。そんなある日、リネットは寄宿学校時代の親友から兄を紹介される。ルイス・エステベス・パラディ侯爵はフランスとスペインの混血で、極楽島の海賊と呼ばれ、結婚を忌み嫌う社交界のスターだという。彼女は親友ともども、ルイスが所有する極楽島へ招待されるが、途中、彼は一行から離れ、リネットを秘密の小島に連れ出す。隠れて休むときに使うというその島で、彼は夜を過ごそうと誘い…。

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