小説むすび | 愛のいけにえ

愛のいけにえ

愛のいけにえ

美しく狡猾な姉に虐げられ続け、幸福すらテッサは奪われた。焦がれていたギリシア人富豪ポールと、姉は婚約したばかりか、テッサの恋心を「気味が悪い」と嘲笑ったのだ。骨の髄まで恥辱を味わわされたテッサは、耐えきれずに家を出た。2年後ー帰郷したテッサはあまりに残酷な現実を知らされる。ポールが火傷を負い失明したというのだ。しかも姉は彼を捨てた。身代わりでいい。側にいられさえすれば。一途な想いを貫くため、テッサはいまも姉を待つポールが住む、キブロス島へと向かった。姉のふりをして。そして…彼の妻になった。

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