小説むすび | 恋盗人

恋盗人

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母の死後、19歳のメレデスは幼い弟とふたりだけになった。困窮したメレデスは、長らく絶縁状態にあったファウラー大財閥を築いた、母方の祖父を頼るしかなくなった。だが祖父は血筋のためなら、なんでもする冷帝な人物だという。機転をきかせた彼女は屋敷に着くなり、権力闘争から守るため弟を自分の息子だと偽るが、すぐに激しく後悔した。祖父の後継者、実質上の大財閥の統括者であるデインに、身持ちの悪い女だと、底冷えする目つきで蔑まれたから。そして、メレデスは寡黙で美しい彼に心を奪われたから。

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