結婚の名のもとに
ブリオニーのボス、社長のカーライルは仕事の鬼だ。
ハンサムで魅力的なのに、いつも冷淡で厳しい態度を崩さない。
だがある日、愛らしい少女がオフィスにやってきたとき、
カーライルの表情がこれまで見たこともない温かいものに一変し、
ブリオニーは驚くと同時に彼から目が離せなくなった。
少女はカーライルの娘エマで、亡き妻の忘れ形見だった。
エマがすぐにブリオニーに懐いたのを見て取ったカーライルは、
娘が重病にかかっていることを告げたうえで、こう切り出した。
「結婚してほしい。余命僅かなあの子の願いを叶えてやるために」