森鴎外と漢詩
「テエベス百門の大都」と称えられた鴎外の教養は5歳からの漢学によって基礎を培われ、この幼学以来の漢学的素養の浩瀚が晩年の史伝の鴻筆に裨益したが、一方で鴎外は若き日から晩年に到るまで漢詩を能くした人でもあった。本書は、既にその漢詩に関する専著のある漱石に比しこれまで纏った言及の稀だった鴎外の漢詩を鑑賞評釈し、その漢学的素養と用語・師友にも及んだ初の研究書である。
「テエベス百門の大都」と称えられた鴎外の教養は5歳からの漢学によって基礎を培われ、この幼学以来の漢学的素養の浩瀚が晩年の史伝の鴻筆に裨益したが、一方で鴎外は若き日から晩年に到るまで漢詩を能くした人でもあった。本書は、既にその漢詩に関する専著のある漱石に比しこれまで纏った言及の稀だった鴎外の漢詩を鑑賞評釈し、その漢学的素養と用語・師友にも及んだ初の研究書である。