平安朝漢文学の開花
弘法大師空海と菅原道真こそ、平安朝初期漢文学のピークに立つ存在である。本書は、わが国の美意識を深め、その振幅を広めたこの両詩人の真髄を唐代文学とのかかわりの視座から追求した。敦煌資料などを駆使し、白話詩、変文・変相・疑経など、従来扱われなかったジャンルとのかかわりも考察。著者の文芸に関する平易で知的なエッセイも興味尽きない魅力がある。
弘法大師空海と菅原道真こそ、平安朝初期漢文学のピークに立つ存在である。本書は、わが国の美意識を深め、その振幅を広めたこの両詩人の真髄を唐代文学とのかかわりの視座から追求した。敦煌資料などを駆使し、白話詩、変文・変相・疑経など、従来扱われなかったジャンルとのかかわりも考察。著者の文芸に関する平易で知的なエッセイも興味尽きない魅力がある。