最後の手紙
別れがつらいのは、それだけ多くのものを 受け取ったから
別れた夫の思い出のみを胸に戦後を生きた女性。
その遺品の手紙が語り出す、悲しい真実とは。
イタリア人の目を通して描く、実話に基づいた「原爆と戦争」の傷跡ーー
日本人男性と結婚したイタリア人の著者は、結婚の挨拶に広島を訪れた。
義理の叔母ゆり子と話すうち、別れた夫を想い続けるゆり子に興味をひかれていく。深く愛し合っていたふたりは、なぜ引き裂かれてしまったのか。
村上春樹作品の翻訳者が綴った感涙のノンフィクション・ノベル
「二人の悲劇を歴史のせいにするのは、虫が良すぎる事だと分かっています。ですが、幸せになる事は、強い人間だけに与えられた権利なのでしょうか。」
(本文より)
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本当の愛に気づかずに、なぜ人は傷つけ合うのだろう?想いを口にできぬまま、人はなぜ別れてしまうのだろう?あのとき言えなかった言葉を綴っていちばん大切な人に届けたい、「最後の手紙」。クリスマス・ボックス感動の完結編。 1998/11/10 発売