小説むすび | 愛と死の踊り

愛と死の踊り

愛と死の踊り

1944年6月5日、史上最大の作戦が始まるその前日、ベルリンの戦火を逃れてクリスチーナはボヘミア・モラビア保護領にあるドイツ軍の基地へ戻ってきた。翌日、基地の司令官である父親は、娘の誕生日のためにバレエの先生を求める。ゲットーから連れてこられたアンナ・バロンタイはハンガリー王立バレエのプリマバレリーナだった。祖国の崩壊を感じながらも頑強にそれを受け受れようとしないクリスチーナと、親衛隊員ワイズミュラーとの絶望的な愛、副官の妻モニカのワイズミュラーに対する爛れた恋、そしてユダヤ娘アンナの性と死…。作者の体験を踏まえた異国の民への愛と死の鎮魂歌。

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