幽霊
「死刑囚」をテーマにした上質なサスペンス・ストーリー
政府高官を殺害した容疑で死刑宣告を受けた、死刑囚の「男」。
死を約束されたにもかかわらず、不気味なほど穏やかに日々を
過ごす「男」に、好奇心を押し殺しながら接する
担当刑務官のユン。
殺害動機も自身の出自さえも明かさない「男」のもとへ、
姉と名乗る女が面会に現れる。沈黙していた「男」の感情は、
それを機に少しずつ、静かに動き始める。
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アメリカを代表する女性作家イーディス・ウォートンによる、 すべての「幽霊を感じる人(ゴースト・フィーラー)」のための、珠玉の幽霊物語集。 静謐で優美な、そして恐怖を湛えた極上の世界。 生霊(いきりょう)や幽霊がこの世にいなくなると、何を失うことになるのか、つい考えてみたくもなります。しかし本書での私の目的は、むしろ幽霊を眼に見えるようにしてくれた人びとを称えることなのです。というのは、幽霊が生き残れる唯一のチャンスは、現実にせよ、想像にせよ、──おそらくは想像のほうが好ましいのですが──幽霊に出会ったひとたちの話のなかに存在すること、それを幽霊に忘れさせてはいけません。幽霊にとっては、ぼんやりと「体験される」よりは、いきいきと想像されるほうがありがたいのです。幽霊が影のようにぼんやりしていても、ちゃんと透けて見えるように表現することが、いかに困難なことか、幽霊だけが分かっています。--「付『ゴースト』序文」より 【内容目次】 カーフォル 祈りの公爵夫人 ジョーンズ氏 小間使いを呼ぶベル 柘榴の種 ホルバインにならって 万霊節 付『ゴースト』序文 訳者解説 カーフォル 祈りの公爵夫人 ジョーンズ氏 小間使いを呼ぶベル 柘榴の種 ホルバインにならって 万霊節 付『ゴースト』序文 訳者解説 2025/11/27 発売