『あら皮』の結末から、天国を透かし見る。ダンテとラブレーの精読を経て、悪魔に魂を売った破滅の物語の『あら皮』は、罪の浄化というもう一つの物語に反転するー。「風俗研究」と「哲学的研究」の架橋を目論むバルザックの広大な構想が明らかに。