小説むすび | 美しく呪われた人たち

美しく呪われた人たち

美しく呪われた人たち

デビュー作『楽園のこちら側』と永遠の名作『グレート・ギャツビー』の間に書かれた長編第二作。刹那的に生きる“失われた世代”の若者たちを絢爛たる文体で描き、栄光のさなかにありながら自らの転落を予期したかのような恐るべき傑作、本邦初訳!

摩天楼が林立し始め、繁栄を誇るニューヨーク。その華やかな文化と、上流階級の暮らし。それがフィッツジェラルド独特の絢爛たる文体で描かれる。そしてアンソニー、グロリア、リチャードらの生き方に、信じられるものを失い、刹那的に生きる「失われた世代」の心情が見て取れる。
「どうしてこの作品がこれまで訳されてこなかったのだろう?」
 訳しながら、私はずっとそう思っていた。こんなに魅力的な作品なのになぜ、と。この素晴らしい作品を読む喜びが多くの日本の読者にも伝わりますように。(「訳者あとがき」より)
第一部
第一章 アンソニー・パッチ
第二章 魅惑的な美女の肖像
第三章 キスの目利き

第二部
第一章 光り輝く時間
第二章 シンポジウム
第三章 分裂の兆し

第三部
第一章 文明の問題
第二章 美学の問題
第三章 問題外!

訳者あとがき

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