小説むすび | 夏のヴィラ

夏のヴィラ

夏のヴィラ

初めてのヨーロッパ旅行で出会い親交を温めてきたドイツ人夫婦に誘われ、苦しい講師生活のなか気持ちがすれ違っていた夫と共に訪れたカンボジアのヴィラ。数日過ごすうち、夫とドイツ人夫婦の間に小さな諍いが起こり…「夏のヴィラ」。夫の希望で仕事を辞め、変わらない毎日を過ごすなかでの楽しみは、子供を送迎するときに見かける赤い屋根の家に住む空想をすることだった。そんななか、親友が開業したイタリアンレストランで出会った若い男性とのささやかな会話が引き起こした心のさざ波に…「まだ家には帰らない」。人と人、世界と世界の境界線を静かに描いた八つの短編を収録。

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