邪馬台戦記
“鬼道を事とし、よく衆を惑わ”す女王・卑弥呼は、ひそかに苦悩していた。このナカツクニ(邪馬台国)は大きくなりすぎたー。人々を養うためには東の国との貿易が不可欠。しかし、東に向かった船団は、海霧に姿を隠した巨人に襲われ打ちしずめられたという。卑弥呼の命を受けた少年ワカヒコは巨人が棲むという東の国、蓬莱国の秘密を探る旅に出た。
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3世紀初頭、弥生時代最後期。瀬戸内海沿岸部の集落のひとつ、ウクイ村には暗い影がさしていた。卑弥呼の治める女王国に従わず、近隣諸国から税を取り立てるクナ国は、過去のある出来事を盾に、数年置きに生口(奴隷)として少年少女をさらっていく。一度クナ国に連れられた者は、二度とウクイの土を踏むことはなかった。今年がその年。12歳となった少年ススヒコは、幼馴染の少女ツナテが生口となることを知り、自らも名乗りをあげ、クナ国へ向かう。一方、漢土からの使者・公達は、卑弥呼から意外な依頼を受ける。それは、クナ国の暴君にして自身の弟、ハヤスサの討伐だったー。今こそ読みたい!日本のルーツと邪馬台国の謎に迫る、古代冒険小説。 2018/01/24 発売