新選組をとおして、幕末史の陰画を陽画に変える。姿勢をできるだけ低く、そこから見えた景色。戯作者たらんとした作家の、身分解放へのまなざし。幻の未完作品全2冊で刊行!
「明治維新が美化されすぎているような気がしてならない。維新は果してそんなに美しかったのだろうか。わたしはその答えを新選組のなかに求めてみたい。姿勢をできるだけ低くして、歴史の陰画を陽画に変えてみようと思っている。」(雑誌連載開始にあたっての著者予告文より) 司馬遼太郎『燃えよ剣』刊行の十年後、同じ「週刊文春」で連載を始め、編集部の忖度で中断した幻の作品、ついに書籍化。戯作者たらんとした作家の、差別解消への想い。 2022/10/27 発売