出版社 : 幻戯書房
著者
エルンスト・ラウパッハ / カール・シュピンドラー / ゴットフリート・ペーター・ラウシュニク / フランツ・ゼーラフ・クリスマー / ヨーゼフ・リッター・ヴィーザー・フォン・メーレンハイム / ルドルフ・ヒルシュ出版社
幻戯書房ジャンル
ポリドリ『ヴァンパイア』ブームのさなか、1820〜30年代にかけて発表された、ラウパッハ『死者を起こすなかれ』、シュピンドラー『ヴァンパイアの花嫁』など怪縁が織りなすドイツ・ヴァンパイア文学傑作短編集。本邦初訳。ヴァンパイア学者が詳述する訳者解題「ヴァンパイア文学のネットワーク」を併録。
20世紀のスキャンダル作家セリーヌの死後60年の時を経て発見され、「21世紀の文学史的事件」と国内外で話題を呼んだ幻の草稿群のひとつ、『戦争』-『夜の果てへの旅』に続いて執筆された未発表作品にして、第一次大戦下の剥き出しの生を錯乱の文体で描き出した自伝的戦争小説が本邦初訳で登場!
森鷗外『舞姫』を彷彿させる、ドイツ留学したエリート医学生の西欧との出逢い、東欧との疎隔とその葛藤を描く自叙伝的作品『ドイツの歌姫』。古き良き民衆を大らかな共感と深い洞察で活写し、19世紀セルビアのリアリズム文学を確立したラザーレヴィチの中短編六篇を収録。本邦初訳。
メキシコ革命を兵士として生きた後、労働者として、変動するメキシコシティの地を這って生きるヘスサという女性は何者かージャーナリストの経験を活かし、一個人の証言を多声的な“女性”の物語へと昇華させた、セルバンテス賞受賞の女性作家によるルポルタージュ文学の傑作長編。本邦初訳。
レジャーと治療、自然のスペクタクル、社交と娯楽、投機と事業、源泉所有権をめぐる資本所有者たちのたくらみと諍い、恋愛と姦通ー温泉リゾート「モン=オリオル」を舞台に種々様々な人間たちの感情が絡み合う、モーパッサンが描く一大“人間喜劇”。
アポリネール、ブルトン、レーモン・クノー、イヨネスコ、ボリス・ヴィアンら20世紀フランスの前衛作家たちに多大な影響を与えた、不条理の作家アルフレッド・ジャリー兵役体験における生と存在を夢幻的に描く『昼と夜』、催眠術によって新しい世界を創造しようとする『絶対の愛』の小説2篇を収録。
祖国ハンガリーの独立に向けた蜂起を計画し、順調に準備を進めていたはずの大貴族シャーンドル伯爵を待ち受ける試練とはー『海底二万里』『八十日間世界一周』の作者ジュール・ヴェルヌが描く、狂瀾怒涛の海洋冒険物語。全五部のうち、第三部第四章までを収録。エッツェル版挿絵全点掲載の新訳決定版。
悪党どもに正義の鉄槌を下さんとして、神出鬼没の謎多き医師アンテキルト博士とその仲間たちが地中海を舞台に躍動するー『海底二万里』『八十日間世界一周』の作者ジュール・ヴェルヌが描く、狂瀾怒涛の海洋冒険物語。第三部第五章から第五部最終章までを収録。エッツェル版挿絵全点掲載の新訳決定版。
斬新な構成、独特な心理描写で、彫刻家である主人公の、三代にわたる女性への愛情が赤裸に描かれるー唯美主義、ダーウィニズムの思想を取り込み、“性愛と芸術”の関係を探究し続けた英国ヴィクトリア朝の小説家トマス・ハーディが最後に著したロマンス・ファンタジー。
小説か、詩か、暗号か。ギムゲミスト、シュルレアリスム。100年前の前衛から届いた言葉。単行本未収録作品集。自筆イラスト12点、註釈198項。
理想と現実に引き裂かれる曖昧なる人間の愚かさを見つめ、キリスト教社会の欺瞞、西欧社会の偽善を炙り出すー『白鯨』の著者メルヴィルが世界の破滅絵図として描いた大長編の問題作。全二十六の書のうち、イザベル登場によりピェールの反逆の人生の火蓋が切られる“第十二の書”までを収録。