死の14番ホール
灼熱のサウス・カロライナ・オープン。ツアー開催中に、将来を嘱望されたゴルファーが謎の死を遂げる。警察、市、ツアーの上層部がもみ消しをはかるなか、ボストン・ジャーナルのゴルフ記者、ピート・ハッカーは真相究明に乗り出した。調査を続ける彼の前にゴルフ界の闇の部分が次々と暴かれてゆく。ドラッグを売買するキャディー、復讐をたくらむライバル、プロを追いかけるグルーピーの女、そして謎めいたクリスチャンの集会…やがて“犯人逮捕”の報せに、事件は収束へと向かう。ひとり容疑者の動機に疑問を持ち、推理を続けるハッカー。-真犯人は別にいる。ゴルフという名の巨大なシステムがそれぞれの欲望と交錯するとき、疑惑のツアーはついに運命の最終日をむかえる。自身もゴルフ記者であった著者が描く、迫力のゴルフ・ミステリー。