土方歳三
天然理心流の奥義を極め、剣ひとすじに我が道を生きようとする多摩の若鮎・土方歳三の行手の、維新回天の激流あまりにもすさまじく…、新選組副長として“誠”の旗の下、京の巷を跋扈したのち士道の美学に殉ずるべく1人生き抜く彼の雄姿は、北辺の地に炎のごとき生涯の最期の咆哮をあげる…。待望の書下ろし歴史長編。
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幕末、京の都に名を馳せた「新選組」副長・土方歳三、多摩に生まれ、薬行商をしながら剣を磨き、天然理心流の奥義を極めた剣の達人。さらに近藤勇と幕府の浪士組に参加、池田屋襲撃で一躍その名をとどろかせる。士道の美学に殉ずるべく、一人我が道をゆく若き剣士は、北辺の地に炎のごとき最期の咆哮をあげた…。断髪に洋装、進取の気風あふれる土方歳三の、波爛万丈の生涯。 1993/06/15 発売
日野の豪農・土方家に生まれた歳三は、すらりと整った見た目に反して、負けず嫌いで一本気な性格だった。江戸での奉公が合わずに店を飛び出した歳三は、後の近藤勇と出逢う。勇によって「強くなって武士になりたい」という想いに火をつけられた歳三は、勇や沖田総司ら試衛館の仲間と剣の腕を磨く日々を送ることになる。だが、京の治安を守る浪士組に加わったことで、運命は大きく動き出し…。熱量溢れる渾身の青春時代長編! 2017/04/25 発売
武士になる夢を胸に浪士組として上洛した歳三ら試衛館の面々。元水戸天狗党の大物・芹沢鴨一派と行動を共にすることになるが、その問題行為の多さに歳三は危機感を覚える。やがて功績を重ね、「新選組」の名を授けられた隊を、歳三は副長として組織作りに心血を注いでいく。だが尊王攘夷派が勢いを増すにつれ、同じ志を抱いていたはずの仲間との間に、深い溝が生まれ…。鬼の副長と呼ばれた歳三の心中と苦渋の決断とは。 2017/05/25 発売