動物奇譚集
ソ連の畜産学研究所で行われた戦慄の実験を語る「アスカニア・ノヴァの実験」、一匹のネズミに手玉に取られる企業をコミカルに描く「恐るべきルチエッタ」、釣り上げられた奇妙な魚をめぐる怪談「海の魔女」、飼い主とペットの立場が入れ替わったあべこべの世界を舞台に、動物であることの体感をユーモラスに語る「警官の夢」、自然界の逆襲をアイロニカルに表現した「蝿」など、デビュー当時から最晩年に至るまでに書かれた“動物”が登場する物語を集め、ブッツァーティの作品世界の重要な側面に光をあてたアンソロジー。没後50年、追悼出版第一弾。未発表作品2篇を含む、全36篇が初邦訳!