【POD】レモンの記憶
〜 シチリアのレモンのような記憶の物語 〜
レモン… 黒い瞳 サルディーニャ人 純愛? 妄想・・・
決して終わることのない錯綜する糸が休むことなく編み続けられ、 そして解かれながら、多くの運命、多くのエピソードが絡み合うストーリー。
そんなストーリーが、狡猾さと純真さを兼ね備えた、 生き生きとした登場人物たちにより展開される、愉快なイタリアン・コメディ!
1930年代、ファシズムが勝利を収めた穏やかな時代。
北イタリア、コモ湖畔の町ベッラーノ、カラビニエーレの分署では、ロカテッリ憲兵(ベルガモ人)の眼前で、マンヌ曹長(サルディーニャ人)とミスファッティ兵長(シチリア人)がお互いにライバル心を燃やしていた。
そこへ、「小柄で、ネズミ色のコートを着て、胃の辺りに絶えず両手でハンドバックを抱えた」独身老女が面会したいとやってきた。
彼女は、盗難を届けにきたのだ。
一銭の価値もない品物についての奇妙な捜査が開始されたが、この事件が、失踪した後に再び姿を見せた弟、銀行員、高利貸し、ファシスト政権、美女、司祭、密売人などが錯綜する過去を明るみに出すことになる・・・