小説むすび | 【POD】狼がたまごを温めたら

【POD】狼がたまごを温めたら

【POD】狼がたまごを温めたら

〜 何が生まれる!? 〜







3つのたまごを授かった、アヒルと狼の夫婦。







実践的になりたい狼は、妻(アヒル)の代わりに自分がたまごを温めると言い出す。



生まれてくるまでの「待つこと」をテーマにしたストーリー。











【帯コメント】



わたしたちはみな希望という名のたまごを温めている



大切なのは、未来を想像し温め続けること



今を信じて待ち続けること



作家・寒竹泉美







【装丁】



シャルロット井上







【作品解説】



 この物語のテーマは「待つこと」である。







 著者が提案しているのは、「待つこと」がもはやできない現代人に対して、「待つことはそう難しいことじゃないし、そう悪いことでもない」ということである。「待つこと」、それはすなわち、つまり一瞬だけでもいいから立ち止まってみようとすること、そして一瞬だけでもいいから周囲をじっと静かに見渡してみること、一瞬だけでもいいから自分の心に問いかけ対話してみることである。そのような目に見えないくらい本当に小さな個人的な変化が、信じられないかもしれないけれど、実際に世界を動かす大きな変化への一歩になるのだということを、この愛らしい登場人物たちが繰り広げるおとぎ話風の物語の変遷は語っている。







 その可能性を信じるも、信じないも個人の自由。でも私たちはそろそろ、その小さな個人の変化が潜在的に持っている大きな世界への影響力を信じなければならない時代に来ているのかもしれない。と、そんなことをあれこれ思索したりするのも、本書でいう「待つこと」の一部なのだろう。







「訳者あとがき」より







(『君はだぁれ?』の続編、ですが新展開ですので本作品のみでも楽しめます!)

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