宇宙の果てには売店がある
《その星の空は保温しすぎたご飯のような色をしていた。 》
《アンドロイドとの飲み会。アンドロイド達が僕にはわからない「アンドロイドあるある」で盛り上がっている。
》
《月の裏は見たことはあるが、新幹線の車窓から見える大きな看板の裏はまだ見たことがない。 》
《年老いた親のためのタイムマシンはボタンが大きくて操作が簡単だ。 》
自由律俳句と妄想文学の名手、せきしろの新境地!
短編小説より短く詩歌よりも長い、「ショートショートショート」とも呼べる作品群によって切り取られた、もうひとつの世界の生活と郷愁。
数行で完結する超掌編の連作約180編と、数ページの掌編11編を収録した、せきしろ初のSF小説集。
「せきしろさんが宇宙の石板みたいに読者へよこす掌編は、まったくもって僕がときめいたSFそのものであり、進化形であり結晶体であった。郷愁とセンスオブワンダーと、そして卓抜な笑いを備えていた。
SFはもうこれでいい。SFのSはせきしろのSであった。」
ーー上田誠(ヨーロッパ企画)解説より
《超掌編連作》
宇宙に散らばる161個の断片
タイムマシンの経年変化
銀河鉄道の終電
《掌編》
2100年の眼鏡
おもしろい話
タイムマシン展
テレパシー
パラレルワールド
ブーケトス
ループ飯
花言葉
見送る
時間を止める
天才チンパンジー
《解説》
上田誠(ヨーロッパ企画)